Okayama Home Clinic

お知らせ

怖イイはなし(再掲)

今日のちょっと怖・イイ話。

本日、患者さんところを訪問しました。

ここのご主人と奥さんの二人を担当していたのですが、

ご主人が亡くなられて先日49日の法要が済んだところ。

訪問するとまず奥さんに挨拶して、

次にご主人の遺影に手を合わせて挨拶をします。

「調子はどうですか?」

「いやー、足がむくんでねー」

などの会話をしています。

カルテを音声入力しようとしてマイクをオンしたら、

奥さんが話し出したのでマイクをオンにしたままお聞きしていると、

まったくそんな言葉、言ってないのにマイクが

「パパ」と聞き取って入力されました。

こ・・・怖い。

奥さんのお話が終わり、

「ね、ご主人のこと、何て呼んでたんですか?」とお尋ねしました。

「そうね、お父さん、って呼んだり、名前で呼んだり。」

そうか、パパとは呼ばないのだな。

たまたま何かの言葉を「パパ」とマイクが聞き取っただけかな。

そんな単語は出てなかったけど。

と、思って安心していたら、奥さんが言葉を継ぎました。

「パパ、とか呼んだりね。」

・・・「へええ・・・・。」怖。

で、またマイク入力しようとオンにしたら奥さんが話し出して、

「~~そんな風にとか言ったりしてね」

とお話しされたのをマイクが聞き取って

「パパ」のあとに「とか言ったりしていいぞー」と入力しました。

そんな「いいぞー」なんて言ってないのに・・・。怖い、怖い!

って一人静かに怖がってたのです。

診察してから、ちょっと考えて、

今起きていた出来事を奥さんにお話ししました。

「怖いけど、お父さんが今、ここにいて、おしゃべりしたいのだとしたら、それはそれで怖いけど楽しいかも。」

とお伝えすると、奥さんはにっこりされました。

「お父さんは頑固で甘えん坊でねえ・・・。」

まあ、マイクがたまたま音声を変なふうに変換しただけなのかな

という気もするし、

もしかしたらお父さんがそばにいて

私たちに聞こえない声で呼びかけているのかもしれないけど、

そばにいるとしたら、それはそれでいいのかも。

もう四十九日も終わったし、

もしかして私にご挨拶するためにいらっしゃってくださったのかも。

とても礼儀正しい紳士だったから。

そんな風に思った、怖イイ話でした。

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